2024年8月2日(金曜日)19時より「生成AI実践使い方講座~初級編~」が開催されました。土屋拓人さんを講師に、今般話題に事欠かない生成AIの現状を未来をお話いただきました。
まず、生成AIとは、テキスト、画像、音声などのデータを生成することができる人工知能の一種を指します。この技術は驚異的なスピードで進化しており、テキスト生成だけではなく、画像や音声の生成もできるようになっています。とりわけ生成AIは、予め決まった具体的なルールに従った情報の特定や予測だけではなく、構造化されていないデータセットに従って学習し、新しいコンテンツを創造する力を持っています。とりわけ話題になっているのは、テキストや画像生成が行える「ChatGPT」でしょう。
土屋さんは「ChatGPTに学習をさせている」と話していました。その「学習をさせる」というのは、日々のChatGPTとのやりとりを、ChatGPT自身が学習し、より正確な返答が得られるということを意味します。ChatGPTには、自分自身の情報(プロフィール)を入力するフォームがあり、そのフォームの内容も学習した上で、返答を出す仕組みになっているようです。
生成AIを利用しているアプリやソフトはあまたあります。なかでも「Canva」という資料作成アプリケーションは、「マジック作文」という機能があります。これは、「キーワードを5つ入力するだけで、文章を自動で予測し生成する」というものです。何度もやり直しができるため、チラシの案文等を検討する際にとても便利でタイムパフォーマンスも良い機能です。
また土屋さんは、画面上のエージェントに音声を喋らせる機能を持った「D-iD」も紹介されていました。「D-iD」は、日本語にも対応していますが、まだイントネーションや人間の顔の違和感等が残っており、こうした課題もやがて解決されていくのでは?と感じました。
こうして驚異的なスピードで進化し続けるAIは、やがて「AGI(Artificial General Intelligence)」と呼ばれる「汎用人工知能」に進化するという話題もありました。「汎用人工知能」は、人間と同等の知識や能力を持って意思決定や問題解決ができる人工知能です。
さて、こうした「AGI」が普及した時、どのような世界が待っているのでしょうか。参加者の皆様の意見はさまざまでした。「医療や創薬が進歩するのではないか」、「専門職がいなくなる、あるいは必要なくなるのではないか」、「人間が働かなくてもいい未来があるのではないか」といった意見も挙がりました。
生成AIは組み合わせによって、実にさまざまな用途に対応できます。「AIに使われる」のではなく「AIを使いこなす」という意識を持って実際に使ってみるとよいのではないかと思いました。