このご時世、ほとんどの大人が持っているスマートフォン。便利である反面、様々な機能が搭載しているため使い方は複雑で、シニア世代にとっては難解でハードルの高いというご意見をよく聞きます。
しかしながら、今後、少子高齢化や医療従事者不足などの中山間地域ならではの課題が加速することが予測される今、その課題を解決する手法の一つとして、スマートフォンやデジタル機器の機能を活用していくことが必須となっていく可能性もあります。そのような近い未来も踏まえて、森ラボでは、シニア向けのスマホ講座を2023年4月より毎月1回開催しています。
始めた当初は、LINEの使い方や写真の撮り方、データの保存方法など、アプリや機能の使い方をテーマに開催していましたが、実際にシニアの方のお困りごとを聞いていくと、スマートフォンとアンドロイドの違い、ジャンクメールの見分け方や対策、など、もっと初歩的な知識を必要とされていることがわかりました。
教室にはリピーターさんも増え、スマートフォンだけでなく、パソコンやタブレットの相談事なども出てきたり、参加者お一人おひとりで困りごとが違うため、個別相談や対応の必要性も出てきました。そこで、別途、個別相談会を設けるなど、ニーズに合わせて、開催内容も増やしています。
参加者はほとんどが70代以上のシニアの方々で、「高いスマホをショップで買わされたけど、使い方などはほとんど教えてもらえず、困っていた。これまでどこにも相談できず、高い使用料だけ払いっぱなしで使うことがほとんどなかった。けれど、このように相談できる場所があって、本当にありがたい。」など、喜びの声を多数いただいています。
参加したいけれど高齢のため森ラボまで足を運んでもらうことができないシニアの方も多いそうで、そういう方へのフォローができるように、と、社会福祉協議会さんとも連携して講座を開催するなど、地域連携の方法も模索しています。今後、地域の自治会などとも連携して、シニアの方の課題を解決する手助けができたらと考えています。