皆さんこんにちは!相模原市地域おこし協力隊の高濱晃平です!
森のイノベーションラボFUJINOで11月に開催された「アート思考講座シリーズ」に参加してきました。最初は「アート思考って何?」と正直よくわかっていませんでしたが、参加してみたら仕事の考え方がガラッと変わる体験になりました。
アート思考講座というのは、アーティストの発想の仕方を学びながら、感性や創造力を鍛えていく講座です。直感や表現を使って物事を見直して、ビジネスや地域の活動に新しい価値を生み出していくことが目的になっています。
おもしろいのは、今のビジネス世界でも「アート思考」がすごく注目されていることです。今までのマーケティングみたいにお客様の要望から商品を作るのではなくて、自分の中にある感覚や「これが作りたい!」という直感を大事にしてクリエイティブなものを作っていくやり方です。
今回私は、11月21日(金)の「BRAZILIAN MUSIC」と、11月22日(土)の「ゲーテとシュナイターから学ぶ色彩と絵画」の2つの講座に参加しました。
21日のブラジル音楽の講座では、ブラジルでも活躍するパーカッションの鬼才 安井源之新氏、国内外で第一線のミュージシャンと活動しているベーシスト納浩一氏に解説いただきました。

安井氏と納氏が即興で音楽を奏でる場面が特に印象的でした。リズムやアドリブで演奏を進めるプロセスを見ていると、音楽のリズムや即興性は、一見ビジネスとは無関係に見えますが、実は仕事のプロジェクトを柔軟に進めたり、予期せぬ変化に対応したりする力につながっていると気づきました。
完璧な計画を立てるよりも、その時々の状況に合わせて柔軟に動いていく。これこそがアート思考の大事なポイントになるのではないかと思います。
12月22日の講座では、画家であり美術理論にも造詣が深い、東京造形大学の名誉教授である母袋俊也氏が「色彩の理論」について教えていただきました。

この理論は、「色が人の感情や心理にどう作用するか」を科学的に研究したものです。絵画作品を例に、「このわずかな色調の変化が、鑑賞者にどのような感情的な作用(喜び、不安など)を引き起こすのか」という、色の心理効果について深く掘り下げて教えていただきました。
これは地域のイベントを企画する際や、魅力的なチラシ・ポスターを作成する際に、人々の気持ちに響くデザインを作るうえで大変役立つ知識だと感じました。
私はこれまで10年間マーケティングの仕事をしてきて、データや数字を見ることが多くありました。ただ、アート思考を取り入れてから「自分の感覚を信じていいんだ」と思えるようになりました。データには出てこない部分、言葉にできないような直感を大事にする。それが結果的に、他にはないおもしろい企画につながっていくと思います。
地域おこし協力隊として直面する課題には、「これだ!」という明確な正解がないものばかりです。そんな時こそ、アート思考の考え方が非常に役立ちます。難しく論理的に考え始めるのではなく、まずは「体験してみる」こと、そして「直感を信じる」ことが大切です。現場の状況に合わせて柔軟に対応していくことが、結果的に地域を活性化させるカギになると思います。
